デジタル目勘(右)で豚の畫像を撮影
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體重の推定結果
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「デジタル目勘」で豚の體重を推定する仕組み。熟練者並みの目利きをAIで再現する
(畫像提供:NTTテクノクロス)

痩せても太ってもダメ

 豚肉は出荷時の重量や肉質によって上、中、並など5段階の等級に格付けされる。例えば上物なら1頭の枝肉の重さを65キロ~80キログラムに収める必要がある。體重不足はもちろん、0.1キログラムでも超過した場合も「格落ち」となり価格が下がる。「格付け結果は養豚農家の通信簿だ」。栃木県のぜんちく那須山麓牧場で次長兼肉豚係長を務める柴田好雄氏は言い切る。いかに効率よく高い等級の豚を出荷できるかが経営に直結する。

 豚は1日1キログラムのペースで體重が変わるため、こまめに體重を測り最適なタイミングで出荷することが望ましい。とはいえ100キログラムを超えることが多い豚を押さえ込みながら専用の體重計に乗せる作業は、「成人男性2人がかりでも重労働だ」(伊藤忠飼料の福永氏)。それも1頭や2頭の話ではない。そのため「1週間に1回測ればよい方。あとは勘と経験で補うことが多い」(同)のが実態だ。

體重計に豚を乗せるのは2人がかりの重労働だった
(寫真提供:NTTテクノクロス)

 NTTテクノクロスはデジタル目勘の開発に當たり、事前に撮影した數百頭の豚の寫真と、それに紐づく體重や距離といった情報をAIで學習したモデルを構築した。計測時は利用者が撮影した豚の寫真をモデルに照合。専用端末と豚との距離も加味して體重と枝肉の重さを推定する。豚の姿勢や撮影角度の補正には機械學習を使う。まず標準的な豚の品種向けに、伊藤忠飼料が発売する。將來は品種や餌の種類といった條件を選べるようにして、幅広い農家が使えるようにする。

作業時間を5分の1に

 ケージの中で死んだ採卵鶏(レイヤー)の回収作業に目を付けたのが、NECとマルイ農協(鹿児島県)だ。2018年5月、AIを使って畫像から鶏の生死を判別する裝置を共同開発した。2020年までの実用化を目指す。

 利用者はカメラを載せた臺車を押して鶏舎內の通路を進み、ケージの隙間から鶏の足元を撮影する。約36萬枚の畫像を學習したAIが、死んで倒れている鶏を見つけ出す。精度は9割を超え、作業にかかる時間は人の目で確認する場合の2割ほどで済むという。

 死骸を放置すれば衛生狀態は著しく悪化する。卵が死骸に引っ掛かって回収トレーに入るのが遅れ、別の鶏が生んだ新しい卵と混在して出荷されるなどのリスクもあった。

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